ナディアパークは「これからの名古屋の都市生活をデザインする文化・産業・アミューズメントの情報、交流の場」を開発テーマに、勤労学生の勉学の場であった名古屋市立中央高等学校の跡地を再開発したものです。
開発基本構想
名古屋市の長期総合計画である、名古屋市新基本計画(1988-2000年)の中に、市立中央高校移転後の土地利用、再開発構想が次のように立てられました。1.「名古屋大都市圏の商業・業務・情報等の中心地として高次都市機能の集積と土地の高度利用をめざす」2.「魅力ある都市景観の形成をはかるとともに、文化・芸術・娯楽などの施設の配置を計画的に誘導し、国際的な都市文化の拠点として魅力と賑わいのある多様な交流空間の形成をめざす」3.まちづくりの手法として、「公有地信託制度の活用、事業コンペ方式の適用など、民間の持つ創意・活力を導入したまちづくり方策の積極的な活用に努める」
事業計画提案競技
名古屋市は、民間の創意・活力を導入するため、ナディアパーク・ビジネスセンタービル側で初めて信託制度を採用し、提案競技を実施。その結果、三菱UFJ信託銀行株式会社の案を採用しました。
公有地信託制度(土地信託)
土地所有者名古屋市は、三菱UFJ信託銀行株式会社に土地を信託します。三菱UFJ信託銀行株式会社は、自己の調達資金により事業の企画、建物の設計・建設、テナント誘致から運営管理までを行い、信託期間(30年)終了後に名古屋市に土地・建物を返還するというものです。賃貸による収入は、諸経費・借入返済金・積立金等を差引いて名古屋市に配当されます。
建築計画
実施設計にあたって、都市計画法に基づく特定街区の指定を受け、有効空地(屋外有効空地・屋外デッキ・アトリウム)、公共駐車場(B2F-B4Fの自走式駐車場)及び文化・教育・福祉等に寄与する施設(展示室・ホール等)の設置及び眉辺状況などへの配慮により、基準容積率600%が指定容積率900%に緩和されています。
環境影響評価
名古屋市環境影響評価指導要綱に基づき、建築物の建設に伴う環境影響評価を実施。この結果、周辺地区への風対策としてデザインセンタービル壁面の形状を変更、電波障害対策としてビジネスセンタービル壁面の一部を曲面化するなど、周辺地区への環境対策を強化しました。
■建築着工一竣工
平成6年3月建築工事は、デザインセンタービル(公共棟)とビジネスセンタービル(信託棟)それぞれの個別発注とし、双方とも入札手続きを経て建築契約、着工。両棟の受注業者が統括工事事務所を設け、密接に連絡調整しながら実施し、平成8年11月無事オープンを迎えました。
主な受賞リスト
  • 平成8年度照明普及賞
  • 平成9年度名古屋市都市景観賞
  • 平成9年度第29回中部建築賞
  • 平成9年度優良消防防災システム消防庁長官賞
  • 平成9年度第5回愛知まちなみ建築賞
  • 平成10年度第39回建築業協会賞
デザイン都市・名古屋のシンボルとしての位置づけをもって誕生したナディアパーク。そのデザインコンセプトは、デザインセンタービル・ビジネスセンタービルといった2つの建物に存在する複合機能を建物頂部のデザインで表現し、美しい都市景観を創出しながら、ナディアパーク全体の機能性をアピールしています。そして昼間は、ガラスと金属の輝くクリスタルタワーとして、夜間はライトアップと内部からの照明により、夜空に優雅に浮かび上がるランドマークとして存在感を主張。また、適度な開放と閉鎖が織りなす建物低層部では、南側に位置する矢場公園との空間の連続をリズミカルに具現化しました。高密な建物と都市公園を一体化することで新しい都市街区の形成を図っています。

ナディアパークは、デザインセンタービルとビジネスセンタービルからなるツインビルで、B4F-B2Fには駐車場、低層階には各棟の商業施設が配置され、構造的には地下で一体化されています。また、両棟は地下部で吹抜けのアトリウムを挟んで並立し、連絡通路により双方の回遊性を高めています。デザインセンタービルは名古屋市(7F-12F)、(株)国際デザインセンター(BIF-7F)、ビジネスセンタービル(全階)は三菱UFJ信託銀行(株)の三者による区分所有になっています。
断面図
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